SESのネット広告の実態とは?やめておけと言われる本当の理由

SESのネット広告を見て気になっているんですが、あと一歩が踏み出せずに悩んでいます。
SESは好条件そうな求人が多いけれど実際はどうなんだろう?
エンジニアの実態を知りたいです。
といった方に読んでいただきたい記事です。
- SESの謳(うた)い文句は真実とは限りません。
- 広告の内容を鵜吞みにせず判断しましょう。
ネット広告には様々な求人広告が出稿されていますが、その中でもSESは特に条件が良さそうに見えますよね。
しかし、巷では「SESはやめておけ」と言われることも多いのです。
そこでこの記事では、SESのネット広告の実態と「やめておけ」と言われる本当の理由についてご紹介していきます。
SESは求人広告どおりの労働条件とは限りません
SES、広告代理店、人材エージェントしかり、色んな業界で生産しないで、横流しして楽してる人が多いのが現状ですよね。生産性が低いという以上に、そもそも生産してる人がいないので、貧乏なのかもですね。 https://t.co/rampyUjxgs
— かぬ (@123kanuu) June 29, 2018
SESの求人広告には、「未経験でもOK」や「高収入」、「働き場所に囚われない」、「休みを取りやすい」などなど、一見するとこの上ない好条件が揃っていますが、実はこのような謳い文句が書かれている求人広告は「IT派遣(客先常駐)」の場合が非常に多いのです。
【未経験でもOK】=分類上”エンジニア”なのに未経験でもできる簡単な仕事もある
【高収入】=高単価で案件が取れるなら高収入も可能
【働き場所に囚われない】=案件ごとに異なる客先での作業となるため
【休みを取りやすい】=客先と関係ない外注業者だから休みも取りやすい
つまり、SESの求人広告にウソは書かれていませんが、かなり良いように書かれているのは事実ということです。
SESの労働条件は派遣先に大きく影響される
SESはブラック企業が多いと言われていますので、巷では「働くのをやめておけ」とよく言われますが、もちろんホワイトな環境で働くことのできる職場も多いです。
SES(システムエンジニアリングサービス)は、一般的にプロジェクトの規模が大きいほど大人数のチームとして派遣されることが多く、反対にプロジェクトの規模が小さいと1人で派遣されることもあります。
そして、未経験や経験の浅いエンジニアであれば、教育係を兼ねたベテランのエンジニアと一緒に働くことも多いのです。
また、SES企業に勤めているエンジニアは基本的にクライアントの企業で働くことになりますので、勤務地・勤務時間・仕事内容・給料などはクライアント次第になってしまいます。
つまり、好条件の揃っているホワイト企業で働くことができるのかは、そのときの派遣先によっても異なってしまうので、自分ではどうしようもない部分が多いのです。
SESがやめとけと言われる理由
「SESはやめておけ」と言われる理由は下記の11つです。
- 残業が起こりやすい
- 下請け企業の待遇が悪くなりがち
- 常駐先に当たり外れが大きい
- 案件のアンマッチが起こりやすい
- 帰属意識の低下
- 営業担当との距離が遠い
- 教育や研修が不十分
- 給料が低い
- 案件によってはスキルアップが難しい
- 1から人間関係を構築するのが辛い
- 職場環境の変化が多い
それぞれの理由について詳しくご紹介していきます。
①残業が起こりやすい
先ほどお伝えしたように、SESのエンジニアは常駐先によって労働条件が大きく変わりますので、クライアントによっては残業が起こりやすくなってきます。
また、SES企業としては残業をしてたくさん働いてもらう方が多くの報酬を得ることができますので、状況に応じて残業や休日などにも出勤を命じられるようにしている企業も存在するのです。
「残業無し」や「固定残業」などの言葉には要注意です。
②下請け企業の待遇が悪くなりがち
下請けをしているSES企業に在籍しているエンジニアは、労働条件や待遇が悪くなってしまうケースが非常に多くなります。
というのも、A社が受注した案件に必要なエンジニアが足りないと、A社はB社にエンジニアの不足分を用意してくれるように依頼するのです。
これが「2次請け」と呼ばれるもので、さらにB社でもエンジニアが不足しているとB社からC社にエンジニアの不足分を依頼することを「3次請け」と言います。
このように、SES企業は「2次請け」、「3次請け」を受け持つ下請け企業も多いのです。
2次請け、3次請け…になるにつれてSES企業の利益も少なくなりますので、当然エンジニアに支払われる報酬も少なくなってしまいます。
③常駐先に当たり外れが大きい
先ほどもお伝えしたように、常駐先のクライアントによって労働条件が大きく異なりますので、とうぜん”当たり外れ”が出てきてしまいます。
中には、無理なく働くことのできるホワイトな環境のプロジェクトもあれば、人間関係が悪かったり残業が多かったりするブラックな環境のプロジェクトもあるということです。
正直なところ、実際に現場で仕事をしてみないと分からないことも多いので自分ではどうしようもない部分もあります。
④案件のアンマッチが起こりやすい
SES企業では定期的に面談が行われ、エンジニアのスキルや経験、人柄などを把握するようにしています。
しかし、エンジニア自身が面談でしっかりとしたコミュニケーションをとることができないと面接担当にも情報が伝わらず、結果として案件とのアンマッチが起こってしまうのです。
アンマッチが起こってしまうと派遣された職場で辛い思いをしてしまうことになります。
⑤帰属意識の低下
帰るー♫
— 七堂 結衣🧸努力家オトコの娘系Vtuber (@shichidoyui) May 25, 2021
会社辞めます!
リーダー研修まで行って、蹴りました…
「もっと会社のために動いて」と言われても、SESという働き方では、帰属意識は持てないんだよね
自社開発やるって方針に賛同したけど、3年も行動を起こしていない時点で、やる気がないのはわかった
もう、付き合う必要ないかなって
SES企業のエンジニアとして働いていると様々な勤務先で働くことになりますので、自分が勤務している「会社の一員」としての認識が薄れていくため帰属意識が低下してしまいます。
帰属意識が低下してしまうと仕事へのモチベーションも低下してしまいますので、離職率の高さに繋がるのです。
⑥営業担当との距離が遠い
SES企業では案件を獲得してきた営業担当と、実際に常駐するエンジニアの距離が遠いです。
営業担当との距離が遠いと、常駐する企業の雰囲気や人柄などを知ることはできず、条件面でしか決めることしかできません。
⑦教育や研修が不十分
先ほどお伝えしたように、未経験や経験の浅いエンジニアであれば教育係を兼ねたベテランのエンジニアと一緒に働くことも多いですが、ベテランエンジニアの方も自分の仕事をしながらとなりますので、教育や研修が不十分になる傾向にあります。
未経験だからと言って、教えてもらうのを待つだけではなく、自分で調べたり質問したりと積極的に行動することが求められるのです。
ただ、Twitterで検索したらそんなにネガティブなツイートはなさそうでした。しっかり教育をするところが多いみたいですね。
⑧給料が低い
SES営業の年収アンケート結果まとめました!いかがでしょうか? pic.twitter.com/mLawkOuYr1
— tomo (@TomoEqual) April 18, 2022
システムエンジニア全体の平均年収は550万円ですが、SESのエンジニアに限っては平均年収が500万円と、業界的には給料が低くなっています。
また、2次請けや3次請けの案件ばかりの企業だともっと給料が低くなってしまうでしょう。
⑨案件によってはスキルアップが難しい
SESでは、基本的にエンジニアの能力やスキルとマッチした案件が振られます。
ですので、ある程度経験のあるエンジニアであっても、スキルと同等の案件しか振られないためスキルアップが非常に難しいのです。
また、未経験であれば開発案件に振られることはほとんどなく、テスターやデータ入力などの簡単な案件に振られてしまいます。
⑩1から人間関係を構築するのが辛い
エンジニアは黙々と作業するイメージを持っている方も多いかもしれませんが、一緒にプロジェクトを進めていくメンバーや職場の方との人間関係の構築は非常に大切です。
それがSESになると、プロジェクトごとに常駐先も変わりますので、1から人間関係を構築する場面が非常に多くなります。
誰とでも仲良くなれる人であれば問題ないですが、人との関わりが苦手な人であれば辛いと感じてしまうでしょう。
⑪職場環境の変化が多い
駐在先が変化するということは、通勤時間や通勤距離も変化しますし、仕事する環境も変化するということになります。
PCさえあればどこでも仕事できるという方であれば問題ないですが、環境の変化が苦手な方には辛い環境になってしまうでしょう。
SES企業の好条件の広告だけを鵜呑みにするのは危険
この記事では、SESのネット広告の実態と「やめておけ」と言われる本当の理由についてご紹介していきました。
もちろんSES企業の求人広告にはウソは書かれていませんが、その裏側にはたくさんのエンジニアにとっての悪条件があります。
SES企業に勤めるのであれば、しっかりとその実態を理解した上で転職や就職を検討することがおすすめです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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